アーカイブと放送後記「The Purpose of Art 表現とともに生きる」vol.001

ラジオ「The Purpose of Art 表現とともに生きる」初回を5月15日(金)の20時から生放送で配信しました。聞いてくださった皆様、ありがとうございました! そして、番組をともに進行してくれた鈴木さん、萩原さん、進行を支えてくれた酒井さん、ありがとうございます。

初回配信のアーカイブは以下のリンクよりご覧ください、
https://www.youtube.com/watch?v=tuhLATv2djQ&feature=youtu.be

20時の配信スタートから遡ること3時間前の17時。仕事も一息つきつつ、今夜はどんなことを話そうかな、楽しみだなと、缶ビールを一缶。音楽を聞きつつ仕事を続け、配信前に少し腹ごしらえをと、ワインを一本。
始まる前から酔っ払っていたのか、真面目な顔して頷いていながらの自らの素っ頓狂な返答や問いかけには思わず苦笑せずにはいれませんが、シャープに話を紡いでくれた鈴木さん、萩原さんには改めて敬服します。おふたりの柔らかな感性は、これからの時代にもっともっと求められていくものだろうと感じます。

今回は新型コロナウィルスの影響で美術館やギャラリーも休館しているタイミングでの放送で、人々の移動も制限されて、対面で出会うことが色々な部分で不可能なとき。ウェブで展覧会を見せることの意義やウェブの姿、オンラインでの取り組みを可能にするツールの在り様について、即時的な話題が上がりました。制限が解かれた後の様子がどのようになっていくのかも引き続き検証していきたいと思います。

そんな話題のひとつとして、鈴木さんが「ローカルヒストリー」の大切さを話してくれました。世界各国の様々な場所に美術館が建ち、飽和状態になりつつあるなかで、いくつかの大きな美術館が歴史を作る主役となるような「グローバルアートヒストリー」ではなく、各地の美術館が横のつながりを大切にしながらそれぞれの歴史を見つめる「ローカルアートヒストリー」の重要性が、新型コロナウィルスによって影響を受ける以前から、この2,3年の間たしかに訴えられていた、と。そのなかでコロナウィルスの影響下、この動きは加速していくことになるのでしょう。

『疾駆』のこれまでの取材もローカルヒストリー、はたまた、一個人のオーラル・ヒストリーの魅力を伝えたくて続けてきました。小さなヒストリーが大きなヒストリーを照り返す結晶としてキラキラと輝いていることを心底知りました。そして、ギャラリーを運営し、アーティストとともに活動をしていると、作品のみならず、作り手その人の魅力も眩しいくらいに見えてきて、その姿も作品と同じように伝えたくなるのです。次回の放送ではアーティストの方にも出演いただく予定です。どうぞお楽しみに。

インタラクティブにやりたいと言いながら、まだまだ至らずな点もありました。次回は例えば、抽選で視聴者の皆さんにも配信画面に登場していただいて「参加者」となっていただくとか、チャットで質問コーナーを設けてみるとか、番組のコーナー作りも考えてみたいと思います。次回は5月29日(金)の20時から配信します。詳細もまた近々!

ラジオだしもっともっとラジカルに、続けていこうと思います。

どうぞ皆様ひきつづきご自愛ください。

菊竹 寛