「The Purpose of Art – 表現とともに生きる vol.003 / ゲスト: Nerhol(ネルホル)」ラジオ by 疾駆, the Yutaka Kikutake Gallery magazine 開催

「The Purpose of Art – 表現とともに生きる」と銘打って、レギュラースピーカーにゲストを招いて隔週のラジオ配信をしています。
第3回のゲストは、飯田竜太さんと田中義久さんの二人からなるアーティストデュオ『Nerhol(ネルホル)』。
レギュラースピーカーとNerholの作品を読み解くコーナーをメインに、アートにまつわる様々なトピックスをお届けします。

イベント詳細

  • ・日時: 2020年6月12日(金)20:00-21:00
  • ・場所: YouTube配信 – https://youtu.be/vkdeWdaZgmM
  • ・ゲスト: Nerhol(ネルホル)



よろしければ下記グループにもご参加ください。
今後のイベントに関する情報等もお届けさせていただきます!
https://www.facebook.com/groups/1518683891632374

スピーカー・運営

ゲスト
・Nerhol(ネルホル)
飯田竜太と田中義久の二人からなるアーティストデュオ。それぞれの活動を展開していた二人は、現代においていかにして問題を提起し、人に伝えていくかという方法論において共通項を見出し、2007年よりNerholとして活動を開始する。書物やそこに印された文字、世界に存在する図像の定型を異化するような探求にはじまり、2011年からは数分間かけて200カット以上撮影をした全て異なるポートレートを束ねて彫刻することで生み出される歪んだ人物像の立体作品を発表し、大きな注目を集める。その後、国内外の美術館やギャラリーの展覧会への参加を重ねるなか、街路樹、動物、水、あるいはネット空間にアップされた画像データや記録映像等、様々なモチーフを選びながら、それらが孕む時間軸さえ歪ませるような作品を制作。そこでは一貫して、私たちが日常生活を過ごすときには見落とされがちな有機物が孕む多層的な存在態を解き明かすことが試みられている。

主な個展に「釘がないので」(2018年、KASHIMA 2018 BEPPU ARTIST IN RESIDENCE,大分)、「Interview, Portrait, House and Room」(2017年、Youngeun Museum of Contemporary Art、韓国)、「Promenade」(2016年、金沢21世紀美術館)、「Index」(2015年、Foam Museum、アムステルダム)など。主なコレクションに、Foam Museum(アムステルダム)、amana photo collection(東京)などがある。

飯田は、1981年静岡県に生まれ。2004年日本大学芸術学部美術学科彫刻コースを卒業、2014年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術専攻修了。現在は東京を拠点にしている。

田中は、1980年静岡県生まれ。2004年武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業後、東京を拠点に活動を続ける。

レギュラースピーカー
・鈴木俊晴 – 豊田市美術館キュレーター
近現代の絵画に関心をもつ。近隣の大学で西洋近代美術史を担当。三度の飯より酒が好き。
疾駆本誌では連載「けわふもの_化粧と建築、あるいは絵画」を執筆。

・萩原俊矢 – ウェブデザイナー
ウェブデザインやネットアートの分野を中心に幅広く活動。多摩美術大学統合デザイン学科非常勤講師。
疾駆本誌では連載「ワード プレス」を執筆。

・菊竹寛 – Yutaka Kikutake Gallery代表
生活文化誌「疾駆/chic」の発行・編集長も務め、ギャラリーと出版という2つの場を軸に芸術と社会の繋がりをより太く、より豊かにするようなプロジェクトに挑戦中。

運営サポート
・酒井聡 – 株式会社ニューロープ 代表

アートという松明のもと

私たちの時代の豊かさの意味を考える。そのために雑誌『疾駆』を2014年に刊行して、松明のようにアートを掲げてきました。

アートが蓄えてきた知恵や経験を私たちの日々に照らしてみると、面白いことがたくさん見えてきそうだ
ーそんな予感めいた確信とともにいつも誌面を制作してきました。

今日の日本は戦後の復興を経てとても豊かになりました。いっぽう、アートという言い方でも美術という言い方でも、どこか人との距離ができてしまっているように感じられます。けれども、本来アートとは、人という存在が生まれた時から、すでにともにあったもののはずです。それは20世紀の歴史を振り返ってみても、そして戦前の日本を見てみても、私たちの生や生活とアートは切り離せない関係にあったということが伝わってきます。そしてもちろん、今この時代も、そのつながりは途絶えていないはずです。

今、私たちの世界、これからの時代は、戦後続いてきた価値観やシステムが大きく変わろうとしています。
大きなシステムを第一とするのではなく、人間ひとりひとりの価値を重んじながら、世界の在り方を問おうとしています。
そんなさなか新型コロナウィルスによって、さらに大きく世界は変わろうとしています。

アートは常に人類の伴走者として、その姿を少しずつ変えながらも歴史上常に存在してきました。

色々なことが不確かで、個々人のチャレンジが今まで以上に重要になりそうな時代、
まだ書き起こされることのない、小さくとも大切なアイデアや精神の灯火を分け合うような、
そんなラジオ番組をスタートさせます。

リスナーの皆さんとよりインタラクティブに、質問や疑問にも出来るだけ気軽にお答えしながら、
個々人が想うアートの姿を語り合い、その結晶として見えてくるものから、私たちが生きる時代の姿を考えていきたいと思います。

初回は疾駆でも連載を執筆中の鈴木俊晴さん(豊田市美術館キュレーター)、萩原俊矢さん(ウェブデザイナー)に今まさにアートのフィールドで何が起きているかを聞いてみます。私たちの価値観が変わっていく転換期の真っ只中で、変わるもの、変わらないもの、そして、大切にしなければならないこととは何でしょうか? そして、「アート」にまつわる基礎知識とはいったい何か? そんな根本的なことも含めてリスナーの方と一緒に考えてみたいと思います。

アートという松明のもとの様々な方との出会いを楽しみに、番組をスタートします!

疾駆編集長 菊竹 寛